「よく張った根っこ」と「意欲の幹」が確かな学力の基礎となる |
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立山小は2002年に文部科学省の「学力向上フロンティアスクール」の指定を受け、「確かな学力」を育むためにさまざまな取り組みにチャレンジしてきた。その基本的な考えを示したのが図1だ。 |
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一人ひとりの子どもたちが「自由に伸びる葉」のように意欲的に学習し続けるためには、心の豊かさやたくましさが、「よく張った根っこ」として育ち、「意欲の幹」が太く育っていることが大切。「ぐんぐんタイム」の取り組みは、この「根っこ」の部分を育てるのだ。 |
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「意欲の幹を伸ばす」ための取り組みの一つに、「きらきらタイム」がある。火・水・木の朝の15分間、ランチルームに全校児童と全教員が集まって行われる一斉学習だ。 |
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漢字や計算などのいくつかの分野からなる約470種類のレベル別プリントから、子どもたちが自分で必要なものを選んで取り組む。基礎・基本徹底のための学習であると同時に、子どもたちの意欲を引き出すための工夫があちこちになされている。
そのポイントをまとめてみる。
1 縦割りのグループを生かした学習
学年ごとに分けず、各学年一、二人ずつの18の縦割りグループ(生活班)で学習することで、上級生が下級生に教えるなどの「学び合い」「教え合い」も自然に行われる。
2 子どもが問題づくりと採点を行う
子ども自身が問題をつくり、採点も行う「友だち先生」を取り入れている。「先生」になれるのは、年数回行う「校長杯」全校コンテストで頑張った子どもの特典。だからこそ、友だち先生になりたいという気持ちが学習意欲につながる。
3 プリントを子どもが主体的に選ぶ
例えば、「かけ算を極めたい」と思えば、学年の枠を超えてかけ算を学んでいくことができる。ほかにも、子どもたちの選び方はさまざまだ。
「『自分が弱いところを補いたい』とか『難しい問題に挑戦したい』とか、その子なりに考えて選んでいます。教師は子どもたちに声をかけながら、なぜそれを選んでいるのか、自分で気づくようにしてあげることが大切なのです」(黒田校長) |