e授業のある風景 石川県金沢市立大野町小学校

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【COLUMN】

「金沢モデル」の実現にネットワークを活用

金沢市教育委員会 学校教育部 学校指導課
主席指導主事 寺井雅樹

 金沢市では2004年度までに市立の小・中学校への1校当たり平均75台強のパソコン整備を終えた。その活用を支えるのが、学校と教育委員会を結ぶネットワークだ。
 「金沢市の教育拠点である『教育プラザ富樫』にサーバーを置き、先生方の学習支援、校務支援、図書館支援などのシステムを整備することで、効率のよい学校運営、効果の高い授業の実現を目指しています」(寺井雅樹氏)
 なかでも大きな特徴として、「金沢スタンダード」がある。これは、「学校二学期制」、「教育特区における小中一貫英語教育」()とともに「学校教育金沢モデル」の3つの柱の1つで、金沢市のすべての小・中学校が共通に取り組むための独自の学習指導基準だ。市内の学力調査結果を分析し、理解が足りないところは補い、できているところは発展的内容を行うよう配慮されている。そのために、小学校の算数では3~6年に副読本を作成し、指導の充実を図っている。また、各学校の先生方が作った指導案を前述のサーバーに蓄積し共有化を図って学力向上に取り組んでいる。それぞれの学校で先生方が独自に作成した資料などの情報をサーバーに提供してもらえば、指導法の改善や共有化のスピードが上がると考えている。また、金沢市ではIT活用に関する人的支援にも力を入れている。PC整備の際にITサポーターを導入し、外部の力を学校が生かせるようにしている。
 こうした支援のなかで、ネットワークの新たな活用のアイデアも生まれている。
 「二学期制になり、夏休み前に通知表を渡さなくなったことに対して、保護者から不安の声が聞かれます。実際は単元別評価などで補っていますが、うまく伝わっていません。そこで、7・12月に学習到達表(学校ごとに名称は違う)を渡しています。この際、日々の子どものようすをサーバーに蓄積し、客観性・信頼性のある評価システムを構築し、きめ細かな指導に役立てている学校が増えています」(寺井氏)

(注)金沢市では10月28日(金)・29日(土)に「全国小中学校英語教育特区研究大会inKANAZAWA」を開催する。28日(金)は、小中学校8校で公開授業、29日(土)は、金沢市文化ホールで全体会。詳しくは金沢市教育委員会のホームページで。http://www.kanazawa-city.ed.jp


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