ベネッセ教育総合研究所
地方自治体がひらく新しい教育
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3 活動費の捻出も活動の大切な要素
 01年度には、学校の敷地内に登り窯を設置し、前述したような窯元体験もスタートさせるなど、活動を本格化させた。
  さらに、地域住民を招いたフォーラムで、サギソウをはじめ、自然環境についての情報を発信することで、地域のなかでも今田小学校の取り組みを応援する声が高まっていった。7年前の第1回のフォーラムの来場者は100人程度だったが、近年は、250人前後が集まるほどの活況を呈している。今田小学校の宮田正彦校長が話す。
  「子どもは地域全体で育てたいという協力的な考え方をもっていらっしゃる方が非常に多いことが、大きな支えとなっています」
  さらに、サギソウの保護活動に要する費用は、子どもたちの活動でまかなっているのも見逃せない点だ。子どもたちは、地域住民の家を回って、年間1.5トンものアルミ缶を回収したり、地元で開催される「丹波焼陶器まつり」で自分たちの丹波焼の作品を販売したりすることで費用を捻出する。
  「自分たちで汗水流して費用を稼ぐからこそ、活動の意義は大きくなります。また、地域の人の協力なしには成り立たないことが身を持って感じられるようにもなります。そうすると、フォーラムに地域の方々を招いて学習成果を報告する必然性も一層高くなります」(酒井先生)
  焼き物づくりだけではなく、こうした活動費の捻出、成果の発表の場もすべて含めて、初めて一つの年間を通した学習が成り立っているのだ。 
▼図1
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