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教師との「聴き合う」関係を友だち同士に広げる
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ただし、1年生の段階では、教師との1対1の関係が成り立っていても、友だちとの横の関係づくりが苦手な子どもが多いと勝沼先生は言う。そこで豊玉南小学校では、教師と子どもとの間にできた「聴き合う」関係を、今度は仲間同士の関係づくりへと展開していく。
「『先生に話すのではなくて、みんなに話してちょうだい』とか、『ほかの人はどんな意見を持っているか知りたいよね』といった言葉掛けによって、子どもたちの眼差しが、教師に対してではなく、仲間へと向かうように方向づけていくのです」(勝沼先生)
子ども同士の「聴き合う」関係をつくっていくには、教室の中での空間づくりの工夫も有効だという。授業の中で「子ども同士で話し合わせたい」という場面が出てきたら、机の配置をコの字型や円形にして、お互いに顔を見合わせながら話せるようにする。教師はわざと子どもたちの背後に立つことで、子どもたちの視線から外れる。子どもの中には、教師とではなく、仲間と話し合っているという意識が生まれるわけだ。
このような工夫を、子どもの様子を見ながら、臨機応変かつ積極的に取り入れていくことで、通常以上の効果が期待できるという。
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