教育現場の挑戦 [学力向上の取り組み]千葉県館山市立北条小学校

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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カリキュラム管理室のデータベース化で業務を効率化

  北条小学校の取り組みは、どのような成果として表れているのだろうか。石川先生は6年生主催の「卒業式第2部」に最もよく表れていると感じている。このイベントは、企画、運営、演技指導、渉外など、すべて子どもたちの手で行われる。
  「子どもたちが先生の目を全く気にせず友だちを指導する姿には、大変驚かされました。子どもたちだけでも集団で自律した活動ができることを実感しました」(石川先生)
  また、諸岡校長は「中学校からは文化祭や体育祭などの運営で、本校の卒業生が活躍しているという声を聞きます」とも話す。
  順調に進んでいる北条プランだが、一方で大きな課題もある。少子化による学級数の減少で、学年会の教師の数も減り、1人当たりの担当教科や校内の分掌担当が増えたことだ。今まで以上に効率的に業務を行うことが求められている。
  解決策の一つは、カリキュラム管理室のデジタル化だ。カリキュラム管理室に行かなくても、学年室で資料を入手できるように、ネットワーク環境を整備し、データベース化を進めている。
  「しっかりとした運用システムが確立されているため、教師の異動があっても途絶えずに、北条プランや統合学習が実践されてきました。業務の効率化などの課題はありますが、『北条プランX』の作成をめざし、更なる充実を図っていきたいと思います」(石川先生)

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