特集 「学校力」を生み出す学校評価 ―幼稚園・保育園から小学校、その接続を考える―
善野八千子

▲奈良文化女子短大教授

善野八千子

Zenno Yachiko
2005年1月まで大阪府教育センター主任指導主事として、大阪府の学校教育自己診断の研究を精力的に進める。著書に『学校評価を活かした学校改善の秘策』(教育出版)ほか。

※本文中のプロフィールはすべて取材時(06年3月)のものです

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【実践のヒント】学校評価のノウハウ

4月から始める学校評価のスケジューリング

学校評価に関して、「何から手をつければよいのかわからない」「どのような順序で進めればよいのか」といった声が聞かれる。そこで、学校評価に詳しい奈良文化女子短大教授・善野八千子先生に、学校評価の導入方法や実施にあたってのポイントなどを聞いた。

 学校評価の基本となるのは、(Plan)→(Do)→(Check)→(Action)のサイクルだ(図1)。この一連の流れと、実施のポイントや注意点を説明する。
▼クリックすると拡大します図1
学校評価の成果とは
  学校評価の第一の目的はどこに置くべきか。善野先生は話す。  「学校評価が現状の改善につながれば、大きな成果といえます。ただ、それと同時に大切なことは、学校が学校評価の結果を真摯に受け止めて、改善に取り組んでいるという姿勢を保護者や子どもたちに見せることです。そうすることで、お互いの信頼関係ができていくでしょう」  深い信頼関係があれば、保護者や地域住民に協力を呼びかけることが容易になる。善野先生は、学校力を高めるには、そうした協力が不可欠と強調する。  「外部への協力要請は、妥協でも、プロとしての誇りを捨てることでもありません。むしろ、外部の協力がなければ、学校に改善はないと言っても過言ではないでしょう。皆が学校に何を求めているのかを共有し、それを互いが協力して実現させるための手段が、学校評価なのです」

図

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