7月中旬。梅雨の晴れ間の青空の下、5年生の子どもたちが校庭に集まった。まず、ウォーミングアップとして行われた「木とリス」(写真1)は、子ども同士が自然と混ざり合うゲームだと滝沢先生が解説する。
「普段は絶対に手をつながない子ども同士でも、このゲームでは接触せざるをえません。それが日常での友だち付き合いのきっかけになればいいな、と考えています」 ときには「したくない」と言う子どももいる。そんな子どもに対して、滝沢先生は「それなら先生のお手伝いをしようね」などと言い、あまり無理はさせない。 「フォークダンスで無理に手をつながせてしまうと、二度としたくなくなるのと同じ理由です。ただ、一度溶け込んでしまえば楽しくなってくるので、途中で『入ってみる?』とそれとなく声をかけるようにしています」