地方分権時代の教育行政 愛知県東海市
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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迅速に対応する市教委と学校現場が密接に連携

 伝統芸能の取り組みは成果を数字に表しにくいとはいえ、「輝く学校づくり事業」では数値目標の設定が必須だ。そこで、名和小学校は、市教委のアドバイスを受けながら、保護者に対する「学校評価アンケート」の中に「学校は、地域の人たちと連携して子どもたちをよりよく育てようとしている」「名和小では、子どもが活発で、進んで学習している」といった評価項目を採用することにした。これらの項目に対する評価が、「輝く学校づくり事業」に対する外部評価になるというわけだ()。

▼クリックすると拡大します図

  市教委も「輝く学校づくり」の大きな看板を校舎前に設置する(写真2)など、学校単独では実施が難しい支援を行った。
  「保護者が来校したとき、『あの看板は何?』と目に留まりますから地域への大きなPRになります。この事業に限らず、普段から市教委には多角的にアドバイスをしてもらっています。東海市は市教委と学校のつながりが密な自治体だと思います」
  今後は、地元に伝わる猩猩を継承するだけでなく、名和小オリジナルの猩猩・お囃子・踊りの創作などを目指す。全国への発信も視野に、発表の機会を広げていく考えだ。
  「税金を使い事業を行うわけですから、『有形』の結果は残さなければなりません。同時に、『無形』の成果も出ると思います。子どもたちが将来地元を離れても、猩猩について誇りを持って説明できるようになってもらいたいですね」(滝上校長)

写真2
写真2 名和小学校の入口には、輝く学校づくりをPRする看板が掲げられている

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