教育現場の挑戦 変化している授業形態

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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 習熟度別授業については、「勉強がよくわかるようになった」「自分のペースで勉強できる」など、肯定的に捉えている子どもが多い(図2)。ただし、「他のグループが何を勉強しているのか気になる」「いつものクラスでやるふつうの授業の方がよい」と感じている子どもも半数弱いる。授業の能率だけでなく、子どもの意識や状態をよく把握することが必要だ。
 教師に勤務の状況をきいたところ、「一人ひとりに応じた学習指導が以前よりも求められるようになった」「授業の工夫が以前よりも求められるようになった」と感じる教師は9割を超える。子どもの実態を踏まえて授業を工夫しようとする意識は高いといえる(図3)。
3ページから紹介する愛知県東浦町立緒川小学校は、「総合学習」に代表される「学習の個性化」や少人数・習熟度別授業に代表される「指導の個別化」を、全国に先駆けて実践している。時代の移り変わりと共に、さまざまな学習形態・指導形態の工夫を模索してきた緒川小学校の取り組みを紹介する。

図2
図3

出典
図1~3
平成16・17年度文部科学省委嘱調査報告書「義務教育に関する意識調査・中間報告書」
ベネッセ教育研究開発センター

調査時期:2005年3月~4月

調査対象: 全国の公立小学校15校に通う児童(小学4~6年生)および全国の公立小・中学校1,219校(うち小学校603校)に勤務する校長、教頭(副校長)、教員

調査方法:学校通しの質問紙による自記式調査
回収結果:有効回答数 小学生3,350通 教員2,503通
※「義務教育に関する意識調査」は小学生、中学生、教員、保護者、学校評議員、教育長、首長を対象に行った。今回はそのうち小学生、教員に関するものを取り上げた


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