学びが深まるIT活用 年間指導計画と授業の記録でIT活用スキルの向上を図る

鳥取県 境港市立誠道小学校

鳥取県 境港市立誠道小学校

鳥取県西部の弓浜半島に位置する境港市誠道町に1983年開校。現在は1学年1学級の小規模校ということもあり、縦割り集団による人間関係の育成に努める。基礎学力、特に算数の教育課程の研究にも力を注いでいる。

校長●角本洋一先生

児童数●131名

学級数●7学級(うち特別支援学級1学級)

所在地●〒684-0063 鳥取県境港市誠道町2062

TEL●0859-45-6361

FAX●0859-45-7449

角本洋一

▲境港市立誠道小学校校長

角本洋一
Kadomoto Yoichi
上杉秀樹

▲境港市立誠道小学校教頭

上杉秀樹
Uesugi Hideki
森慶介

▲境港市立誠道小学校

森慶介
Mori Keisuke
教務主任。
植田佳子

▲境港市立誠道小学校

植田佳子
Ueda Yoshiko
4年生担任。
*本文中のプロフィールはすべて取材時(07年3月)のものです
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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学びが深まるIT活用

鳥取県
境港市立誠道小学校

年間指導計画と授業の記録でIT活用スキルの向上を図る

その場限りのパソコン活用から系統的な指導へ転換

 「誠道小学校にパソコンが導入されたのは1999年ですが、なかなか活用が進まなかったと聞いています」と、06年度に赴任した角本洋一校長は話す。当時20台のパソコンが導入され、ITを活用した授業が始まったが、IT教育の長期指導計画を立てられる教師がいないという課題があった。教務主任の森慶介先生は次のように振り返る。
  「年を追うごとに技術面の指導はできるようになりました。しかし、『子どものこんな力を育てたいから、こういう指導を積み上げよう』といった長期的な視点で、1年間、更には6年間の計画を立てることはできませんでした」
  大きな枠組みがないまま子どもにスキルを教えるため、その場限りの授業となり、その上、教師の情報教育の指導スキルのレベルによって、学級ごとに差が生まれていた。
  04年度に上杉秀樹教頭が赴任したときも、誠道小学校のIT教育は活発とはいえなかった。「総合的な学習の時間」(以下総合学習)ではパソコンを使っていたが、教科の学習ではほとんど活用されていなかった。誠道小学校は1学年1学級の小規模校で、児童数が20人に満たない学年も多い。授業ではほぼ1人に1台パソコンを使用できるにもかかわらず、それを生かした指導ができていなかった。
  上杉教頭はそんな状況を改善しようと、誠道小学校でのパソコンの切り替えにあたり、境港市教育委員会に、ITサポーターの派遣を含めた「スクールイントラパック」(注1)の導入を要望した。前任校で大きな成果を得ていたからだ。誠道小学校でも05年度からITサポーターの派遣が始まった。
注1:ネットワークを活用し、コンピュータによる双方向コミュニケーションと創造的な学習活動を支援するベネッセコーポレーションのソフトウエア

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