ベネッセの研究開発 携帯電話の学習への活用(東京大との産学連携)
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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野菜売り場でケータイを使い、食育クイズ

 NTTドコモ、ベネッセコーポレーション、BEATは、ケータイを活用して親子で食について学ぶプログラム「おやこde食育」を開発し、イベントを実施した。小学生の食事の栄養素に関する悩みの第1位「野菜を食べない」(ベネッセ調べ*2)に着目し、野菜をテーマに基礎知識を学ぶクイズを作成。「中まで色の濃い野菜はどれ?」などの問題がケータイに表示され、子どもはゲーム感覚で取り組める(写真1)。クイズ会場ではスーパーマーケットの野菜売り場を再現(写真2)。本物の野菜に自由に触れられ、子どもの好奇心や意欲を刺激する環境にした。

*2 幼児や小学生のいる家族向けの食生活応援マガジン「ボンメルシィ!」のモニター会員約200名のアンケート(2001年)
▼写真1
写真1
写真1 ケータイの野菜クイズの画面
▼写真2
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写真2 イベント会場の様子。スーパーのように野菜を並べ、普段の買い物でも食について話せることをイメージさせた

  クイズは、野菜に付けたQRコード(*3)をケータイのカメラで撮影して解答するシステム(写真3、4)で、子どもは親と一緒に答えとなる野菜を探す。クイズ問題→探究活動→解説という一連の作業を通して、野菜の学習に必要な観点と、野菜や食生活の正しい基礎知識が得られる。
  更に、親子で野菜について話し合ったり、ケータイを操作したりするなど、保護者が子どもの学習をサポートすることが自然に促される。また、クイズ会場は普段から親しみのある買い物の一場面を再現しており、イベント後の日常の買い物でも、同じように親子で野菜クイズに取り組んでもらうことが期待できる。
  この「おやこde食育」では、親子で一緒に本物の野菜に触れる活動により、子どもが野菜や食生活への興味・関心を高め、また親子が自然に食についてのコミュニケーションを深められることが確認できた。

*3 「QRコード」は(株)デンソーウェーブの登録商標です
▼写真3
▼写真4
写真3、4 QRコードをケータイで撮影し、クイズに答える
おやこde食育
―野菜がわかると、子どもが変わる

◎NTTドコモ、ベネッセコーポレーション主催で、主に小学生とその保護者を対象に行った食育のイベント。総務省平成18年度「ユビキタスラーニング基盤の開発・実証実験」の研究指定を受けて実施。1日に必要な食事の量や栄養バランスについて、不足しがちな野菜に注目し、適量から選び方、保存方法までの基本的知識を、講演と全体クイズを通して学んだあとに、親子ペアで挑戦する携帯電話を使った野菜クイズラリーを行った。当日は、就学前~小学校低学年の子どもを中心に60組の親子が参加。保護者は30代が中心だった。参加した親子は「子どもが意外と野菜に興味を持ち、積極的に触っていたので驚いた」「子どもが興味のある携帯を使って、野菜について楽しく学べたと思う」などと感想を述べていた。

イベント概要(実施済)

日時 2007年2月17・18 日
場所 イオン北戸田ショッピングセンター(埼玉県戸田市)

詳しいイベントの内容は、こちらをご覧ください。


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