つながる学校と家庭の学び
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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 同校では、毎日の宿題を指導計画の中に位置づける試みも始めた。全学年全学級が、1週間分の授業の内容が書かれた「学習予定表」(図2)に宿題の内容を明記しているのだ。
 「『宿題は毎日必ず出る』と保護者に認識してもらうことで、家庭学習習慣が定着すると考えました。保護者が子どもにかける言葉が『今日は宿題はあるの?』ではなく、『今日の宿題は何?』に変わることには、大きな意義があるはずだと考えています」と田中一男主幹教諭は話す。

図2

子どもと保護者が共に学ぶ機会を提供

   同校では、学校公開日のうち保護者に参加してもらう授業を年1回程度行っている。図工の授業で保護者と子どもが同じ作品を作ったり、理科の授業で一緒に実験したりという内容だ。
 「図工の作品作りを体験した保護者は、『作品を作るのは結構大変だ』とわかります。子どもが作品を家に持って帰ったときなど、『よく頑張ったね』といった励ましの言葉が自然と出るようになります」(岩津校長)
 夏休みには、全保護者を対象として個別に学習相談会を実施。北区の学力調査の結果を基に、通知表だけでは伝えきれない学習の状況や課題などを15分ほど話し合う。特に課題のある子どもについては個別の指導計画を立て、保護者にそれを提示しながら現状や支援の方策を説明し、共通理解を得る。
 このように、赤羽小学校は保護者と顔の見えるコミュニケーションを重ねながら、協力関係を築いてきた。一つひとつの試みに対して、保護者から称賛の声が聞こえてくるわけではないが、同校からの働きかけに保護者は確実に応えている。小さな改善の積み重ねが、学校と保護者の信頼関係の礎となっている。

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