英語活動を続ける中で、学校ごと、地域ごとに課題が出てくることも予想される。それらを確実に克服・解決して前に進んでいくためには、組織として明確な目的を持って活動していくことが必要だ。
そこでまず必要なのは、まとめ役、推進役として「英語ならばこの人に聞けばよい」という校内での「英語担当者」の存在だ。英語担当者を中心に、学校全体としての計画を立て、実行して結果を検証し、次の策を講じていくのである。
また、同じ失敗を繰り返さないための情報共有も非常に大切だ。そのための手段として、日々の連絡やミーティングなどに加え、研究授業を行うことが効果的だと、梅本先生は言う。研究授業によって「どのように授業を進めればよいのか」という基準を共有できると、教師の英語活動に対するスタンスが確実に変わっていくのだ。
「英語担当の教師は、英語活動が前に進んでいくために最低限必要ですので、何とか確保できるとよいと思います。それが難しい場合は、『コミュニケーション』を柱にして国語や社会との連携を進めることで、多くの先生を巻き込んでいくことも考えられます」(梅本先生)
ただ、英語活動を特別視する必要はないとも梅本先生は話す。
「これまで積み上げてきた教師としての指導力を生かせば、英語活動はできるはずです。自分なりのノウハウで『英語ノート』を料理してみてください」
次ページから、英語ノートを使った授業展開と、より多く英語で話をさせる手法の参考として、高向小学校で行われている授業例を紹介する。(高向小学校は英語を教科として教えています) |