大門先生は、「英語活動は、どの教科にもましてコミュニケーション能力を育てるのに適しています。活動ではその特徴を最大限に引き出せるようにしています」と話す。
特に心がけているのは、子ども同士の英語による情報交換だ。活動では、友だちの好きな食べ物や色、動物、行きたい国、将来の夢…と、さまざまな質問をし合う。こうした会話を通じ、友だちをより深く理解し、それまで話さなかった友だちとも言葉を交わし、コミュニケーションの楽しさに気づいていく。質問に答えていくうちに、自分自身を表現するのが好きになり、自己肯定感が育まれていく利点もある。
「聞き上手」になることの大切さも指導する。「相手の表現に対して反応しないのは失礼なことなんだよ」と繰り返し伝え、初めは Me, too. I see.といった簡単な言葉を教える。それらに慣れてきたら、「コメントワードシート」という約20種類のあいづち表現をイラストと共にまとめたシート(図2)を使って指導する。子ども一人ひとりに配り、教室にも掲示して、積極的に使うように呼びかける。 |