移行措置対応のポイント 第1回 担任が進める英語活動
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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英語活動の実践

「目指す活動像」を共有し教師間でぶれのない活動を展開

 次に個々の授業の指導の進め方を見てみよう。上津小学校では、英語活動における「目指す活動像」(図2)を明確にし、教師間で共有している。実際の指導もこれを基に行い、教師の違いによる活動のばらつきを無くそうとしている。
  今回紹介するのは、5年生のユニット7「インタビューをしよう」の6時間目(図3、08年度3学期実施)だ。本時のねらいは、「話を最後まで聞き、相手の顔を見ながら、会話する(コミュニケーション能力)」と設定。普段よく接するALTではなく、初対面の外国人と話す機会を設けようと、市内の高校などに勤務する外国人8人を招いて活動した。
  指導を担当した5年生担任(当時)の山﨑美重先生は、「相手の都合を聞いてから質問をする」「時間を割いてもらったことに対して、きちんとお礼を言う」などは、コミュニケーション上では非常に大切と考え、重視して活動に取り入れた。

授業風景
活動は、机やいすを片付けて、床に直接座る形で進められた。この授業は、公開授業として行われたため、参会者がいた
図2 目指す活動像(教師が目指す活動)

  • eye contac(相手の目を見て)、clear voice(聞き取りやすい声で)、good reaction (しっかり聞いて反応)の三つの英語活動のねらいが、意識されている活動(★)
  • 相手意識・目的意識・場面や状況意識・表現や理解の方法意識、評価意識を明確にした必然性のある活動
  • ねらいと評価が明確で一体化した活動
  • 適切な支援がなされている活動
  • 全員が活動に参加し、一人ひとりが主役の活動(児童が物怖じせず取り組む活動)
  • 分からないことや間違いが生かされる活動
  • 児童が「出来るようになった」「分かった」「挑戦した」という楽しさ、「学び」としての楽しさを実感できる活動

★:図3 (5)Interview(インタビュー)の活動でのHRTの発言参照

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図3 5年生のUnit 7「インタビューをしよう」の6時間目の流れ

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