同校の英語活動における一つ目の工夫は型の設定だ(図4)。菅原純子校長(当時)は、「多くの教師が英語活動に戸惑うのは、自分なりの型を持っていないからです。活動の流れを明確に示せば、気持ちはかなり楽になります」と話す。型があればALTとの打ち合わせも、言語材料やゲームの内容など最小限で済む。子どもも安心して活動に臨め、「『チャンツ』で学んだ内容は、最後のインタビューで必要になる」と主体的に学ぶようになる。
二つ目はヒアリングの重視だ。佐貫先生は、「もう少し話せるようにしたい」という思いから言葉や表現の指導を増やしたことがあったが、途端に子どもの反応が悪くなったと言う。
「子どもは自信が無いことは表現したがらず、気持ちが引いてしまうことを痛感しました。以来、たくさんの知識を覚えさせるのではなく、少ない知識でいかに多様な表現をさせるかを心掛けています」
三つ目は模擬授業だ。全学年の担任を子ども役とした模擬授業と意見交換を、全教科の研究授業の前日に行う。山﨑先生は、「実際に模擬授業をしてみて初めて展開に無理があると気付くこともあります。活動方法を見直す良い機会になっています」と効果を話す。
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