移行措置対応のポイント 第3回 子どもが主体的に考える理科の指導

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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  時間 学習内容・活動 子どもの考えを促す工夫教師

34分 【教卓の周りで実験を見る】
―子どもの注意を引き付けて実験開始。8.結果はア説に なった
:「すごい、順番通りだ」
:「もう1回見たい 9.
:「じゃあやってみよう。次はどうなると思う?」
:「同じでしょう」「違う」
:「イ’じゃないかな」
―再度実験。同じ結果になる
:「やっぱりアだった」
:「小さくて軽い砂から順に落としたらどうなる? 10.

―先に砂を落とし、1秒後に石を入れた場合も、やはり石が下になった
8. 教師は事前に予備実験を行って手順を確認。あらかじめ適量の水を用意するなどして実験をスムーズに展開させた

9.

10. 予想外の反応で、時間が気になったが、子どもの興味の高まりを感じて実験を繰り返した。同じ結果を何度も見ることにより、実験結果とは異なる仮説を立てた子どもも事実を受け止め、自分の中のストーリーを修正していった

写真
2回目も石が下に堆積した









39分
45分
【実験結果から、実際の地層がどのように作られたかを考察する】
―ノートに絵や文章で予想を書く
T:「次は法楽寺の地層から取った3種類の土を同じように混ぜて水に入れてみよう。どうなると思うかの予想をノートに書いてごらん11.
C:それぞれノートに予想を書いて提出
11. 実験結果を身近な地層に当てはめて考察することで学んだことを活用する力が育つ
※クリックすると拡大します 写真
授業終了時の板書

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子どものノートの例
その後の授業では 子どものノートを見て、水中だけではなく、陸上での地層の作られ方についても確認してみようと考え、水のないアクリルパイプでの実験を見せた。その上で、法楽寺の土で実験をするとどうなるか、子どもたちが予想を発表し合う。今回の実験結果を生かし、「重い順に積もる」と考える子どもが大半だった。実験で事実を確認した後、それぞれの子どもが地層の出来方についてのストーリーを修正していった。

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