ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
学力向上への総合的な取り組み

京都市立
御所南小学校
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V 連動する学校評価
 子どもたちにどのような力がついたのか,あるいはどのような点が不十分だったのか,ということを確かめて,その後の教育活動に生かしていくことを,学校評価の基本としている。
 そのために,子どもの自己評価,教員の自己評価,学校長の評価,保護者の評価,地域コミュニティの評価が連動して,子どもの教育活動に返っていくような計画を立てている。
1 児童の自己評価と教員の自己評価
 児童の自己評価は,学ぶ力,基礎・基本となる力を調べられるように,項目設定した。それぞれの力を,質問形式で調査することにより,自分自身でどのような力がついているのかを振り返ることができるようにしている。
 また,その項目に合わせて,子どもに力がつくような指導ができたか,という観点で教員も自己評価するようにしている。
 これによって,子ども自身の評価と教師の評価のずれを見つけることができる。教師が高く自己評価している項目でも,子どもの自己評価が思わしくないような項目は,振り返りの後,重点的に指導していくことが必要になる。
2 児童の自己評価と保護者の評価
 児童の自己評価のうち,保護者に考えてもらいたい項目の調査結果を知らせ,保護者がどのように考えられるのかを調べるようにしている。
 これによって,児童の力についての保護者の考えがわかり,どのような指導が期待されているのかを知ることができる。その項目について,指導そのものを必要とされていないのか,学校での指導を期待されているのか,ということをつかんで,その結果を公表するようにする。
 この結果をもとに,後期の指導や次年度の指導を見直すようにする。先の教師の自己評価と合わせると,どのような指導を行っていけばいいのかが見えてくる。
3 保護者の評価とコミュニティの評価
 児童の自己評価と,それに対する保護者の評価を御所南コミュニティに知らせ,その結果について考えていくことにする。
 御所南コミュニティにおける評価活動は,質問形式をとるのではなく,コミュニティのメンバーと教職員との対話により,問題点を明らかにしていくワークショップ形式をとるようにした。
 これによって,コミュニティごとの視点から子どもを見直すことになり,学校だけでは気づかない子どもの姿が浮かびあがってきた。
 
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