ベネッセ教育総合研究所
岐阜県可児市立中部中学校
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「学級づくり」で学び合いの学習集団を育てる
 どうして、生徒たちは、てらいなく互いに教え合うことができるのだろうか。数学の授業は基本的には男女がペア。普通なら恥ずかしがって小さい声になってもおかしくないが、どのペアも例外なく、はっきりした声で説明し合っていた。それも、特定のクラスだけではなく、すべてのクラスでそうだという。
 そんな「学習集団」を生み出している背景は、「学級づくり」にある。
 例えば体育大会は、縦割りのチームをつくらず、1~3年までの各クラスが同じ土俵で対抗する形式で行われている。種目も大縄跳びなどすべてが団体種目で、リレーは全員リレー。距離も均一でなく、男女の走る順も自由だ。だから、だれをどんな順番で走らせるか、生徒が自主的に話し合って、学級独自の工夫とアイデアを生み出すことになる。その過程でリーダーシップを発揮する生徒が生まれたり、できない子に声をかけ合ったりする経験を通して、学級が集団として成長していくことをめざしているのだ。
 体育大会だけではない。音楽会や修学旅行などのすべての学校行事が同じねらいから位置づけられている。学級目標もクラスごとに工夫され、生徒たちの手で見直し、修正も頻繁に行われている。


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