ベネッセ教育総合研究所
岐阜県可児市立中部中学校
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組織づくりの核は、三つの会議体運営の徹底
 つまり、中部中では、教育目標の「考え、力を合わせて、やり抜く生徒の育成」が学年目標、学級目標として具体化され全校の隅々にまで行き渡っている。「学び合い」のできる「学習集団」の育成も、そのなかで実現されているのだ。それを牽引していく要因が、同校3年目の山田昭郎校長が推進する学校運営にある。
 「先生たちの力量も経験もそれぞれ違いますけれど、学級に温度差があってはいけない。それには、組織が機能するようにしなくてはならないと考えています」
 そう語る山田校長は、毎週1回行われている指導部長会、主任会、生活担当者会を組織運営の核と位置づけ、そこに校長・教頭・教務は必ず参加するようにしている。その代わり、全校職員会議が行われるのは月に1度だけ(表2)。
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 「校長がすべての教員を把握し、目を配っていくことは難しいですから、特に学年主任には、すべて責任を持って行うよう、厳しい姿勢で臨んでいます」
 こうした場で重視されるのが、方法論ではなく、その活動を通してどんなことをねらうのか、集団としてどう育てたいか、個人としてどんな力を伸ばしたいのかという「ねらい」だ。あいまいなものは校長からきちんと指摘し、何度も書き直させる。そこさえしっかりすれば、実現のための方法は各自に任される。各教科の教科部会も例外ではない。こうした姿勢が、各教師の自覚を促し、資質向上や「個に応じた指導」の実践につながっている。
 年度末には、すべての職員に「来年度はこういう学校にしたい」という夢を、「特色ある学校経営」など10項目について提案させる。全員が学校経営に参加している意識を持たせるためだ。
 こうした試みは、得てして形骸化しやすいものだが、それを支えているのが、山田校長の即断即決の姿勢だ。 「よいと思ったことは、即、取り入れるようにしています。アクションを起こさないことには前に進みませんから…」
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