ベネッセ教育総合研究所
武生第六中学校
武生第六中学校データ
 武生市は、福井県のほぼ中央に位置する人口約7万4千人の町。武生第六中学校は市の南端、周囲を水田に囲まれた場所にある。兼業農家が多い地域だが、宅地造成、団地の建設も進んでおり、少子化が進むなかでも生徒数はあまり変わらない。
 1つの小学校から同校へと進学してくるため、学校と地域との連携は強く、地域の学校に対する信頼度、協力度ともに高い。ITへの関心も高く、2002年開校の学校ホームページは上島博和校長自らも更新に参加している。
〒915-0857
福井県武生市四郎丸町16-1
TEL 0778-22-1462
FAX 0778-22-2990
http://www.echizen.ed.jp/
‾tkf6hp/
生徒数/198人
学級数/7学級
上島博和
▲校長/上島博和先生
PAGE 6/9 前ページ次ページ


IT教材の活用で、個に応じた指導を目指す
 授業が始まる前の休み時間、パソコン室に集まってきた生徒たちは慣れた手順で「スクールイントラパック3」(注1)に接続し、授業の合図とともにパソコンの操作に入る―。小規模な学校ならではの利点を生かしてIT活用を広げていこうとする武生第六中学校の事例を紹介しよう。


入りやすく活用頻度の高いパソコン室づくり
 「私たちの学校では校長がホームページの更新に加わっていたり、行事などではみんながデジタルカメラで撮影してはそれをホームページに載せたりして、ITへの抵抗感は少ないほうだと思います。もちろん教員の熟練度には差がありますが…。やはり、使いたいときにパソコン室が使えるという小規模の学校ならではの利点があると思いますよ」
 そう説明するのは、武生第六中学校教頭の北島輝代先生だ。北島先生は2004年4月に市内の他の中学校から異動してきて、同校はパソコン室の活用頻度が高いと感じたという。生徒数が2倍もあった前任校では、教科の先生が使いたいと思ったときにいつでもパソコン室が使えるという状態にはなかったが、武生六中では授業の融通もつきやすく、また先生や生徒も使いやすい。
 ITサポーター(注2)の菅原麻紀子さんも、同校のIT活用度が高い理由に、北島先生と同じく小規模な学校ならではの利点を挙げ、さらに次の要因も挙げている。
 「主に武生六中のIT授業を引っ張ってくださっている金鑄(かねと)善朗先生のお人柄によるところも大きいですね。積極的に引っ張るタイプではないけれど、相談しやすいので、パソコンがあまり得意でない先生も気軽にパソコン室に入れる。金鑄先生の存在が、学校全体のITに対する意識を底上げしていると思いますね」
 金鑄先生は同校に赴任して4年目で、その間、視聴覚主任としてパソコン室の運営・管理に当たった。今年は管理を手伝いながら、IT教材やパソコン室を使った授業などについて発信を続けている。
 通常、パソコン室の管理や環境整備は、コンピュータに詳しい技術科教員が担当することが多い。しかし専門的になりすぎると、初心者にとっては使いづらく、パソコン室の敷居が高くなってしまうこともある。
 「金鑄先生自身はネットワークやパソコンに詳しいタイプというより、柔軟な対応で敷居が低く、だれもが使いやすい環境をつくることで活用を広げているように思います」と菅原さんは言う。
 その金鑄先生はどのようなIT授業を実践しているのか、実際に見てみよう。
注1 スクールイントラパック3 ネットワークを活用し、コンピュータによる双方向コミュニケーションと創造的学習活動を支援するベネッセコーポレーションの共同学習支援ソフト。

注2 ITサポーター ベネッセコーポレーションの「スクールイントラパック」のオプションサービス。専門のサポートスタッフ(ベネッセオフィシャルサポーター)が各学校に毎月定期的に訪問し、授業でパソコンを活用する方法について先生方と一緒に検討し、授業前のパソコン機器準備や授業中の先生、子どものパソコン操作の補助などのサポートを行う。


PAGE 6/9 前ページ次ページ
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse