e授業のある風景 山形県山形市立第一中学校

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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教育委員会との連携でIT活用をさらに進める

 テレビ会議システムの例に見られるように、山形一中のパソコンやネットワークを活用した授業実践を語るときに欠かせないのは、山形市教育委員会のバックアップだ。情報関連については、山形市総合学習センターを拠点に活性化を図っている(8ページコラム参照)。工藤先生が「学校のCMをつくる」という取り組みを授業に取り入れたのも、市の研修講座に出たのがきっかけだった。
 市内の全公立小・中学校をネットワークで結び、大容量のサーバーに各学校のフォルダを置いている。そのなかに掲示板、共有キャビネット、回覧板、スケジュールなどの機能を置き、データの蓄積や共有化などに役立てている。例えば部活の大会の連絡や参加申し込みなどもネットで行えるようになり、職員の間でも、自然とネットを使う環境が整ってきた。
 そして、今後のIT利用について、尾形先生はこう語る。
 「直接相手と会って話をする力をつけることが大切なのは間違いありませんが、表現し、伝える力をつけるための第一歩としてコンピュータは活用できると思います。例えば、ネットワークを使って他校の生徒の美術の作品を見られるようにすれば、ある作品に興味を持ち、作者にメールをしてみるなど、コミュニケーションを始めるきっかけになるでしょう。バーチャルなところから、友だち同士でコミュニケーションを深めていくことも可能ではないか、と考えています」


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