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土曜教室で学力層別の苦手意識をサポート
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特に課題となった2年生の数学の対策として、全12回の補充教室を土曜日に実施した。初歩的な計算問題の解法を身につけるのが目標で、保護者にプリントを配付し学力に不安を抱える生徒の参加を呼びかけた。発案者の菅校長は、自ら教壇に立った。
「小学校段階でつまずいている生徒は、一斉授業で学力を引き上げるのは難しい。しかし、中学生は自意識が育っているため、放課後に残して勉強させるのはプライドを傷つけてしまいます。それが、休みの土曜日に実施した理由です」
しかし、実際に参加した生徒の多くは基本的な計算問題ができる生徒で、課題を抱える生徒は参加者の3分の1にとどまった。
「学習が進んでいる生徒は、苦手の文章問題を克服しようと参加していました。ほかの生徒とは目的意識に差がありましたから、指導には工夫を要しました。個別指導を行う場合には、個々のレベルに合わせた指導が不可欠だと改めて感じました」(菅校長)
更に、学力に大きな不安を抱え、集団での指導が難しい生徒には、劣等感で意欲の芽をつぶさないよう、個別指導によるカウンセリング的なアドバイスも必要と痛感した。
「生徒の学習に対する不安を取り除かなければ、学習は持続しません。教師が生徒の悩みを真摯に受け止め、こんな努力をすれば報われると、常に不安を和らげるような助言が必要なんです。担任や保護者とも情報を共有し、相互に協力していくことが大切です」
調査の結果を受け、まずは実施に踏みきった土曜教室だが、今後は、文章問題コース・個別指導コースなどの習熟度別コース制をとったり、ボランティアなど外部の力を借りた指導態勢をとったりするなど、改善策を講じたうえで再開したいと菅校長は話す。
補充教室には改善の余地もあるが、学力調査で浮き彫りになった課題や、補習のねらいを丁寧に説明したこともあり、保護者の評判はよかった。「英語の補習も実施してほしい」「今後も続けてほしい」と、菅校長が驚くほど多くの好意的な意見が寄せられた。
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