特集 カリキュラムから考える小中連携

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 12/29 前ページ 次ページ

小中の教師が混合で1つの学年を受け持つ

  また、5~7学年の学年団は、小学校と中学校の教師の混合編成となっている
  「子どもがよく知っている小学校の教師が、教科担任として7年生の授業を受け持つこともあれば、中学校の教師が5年生の授業を担当することもあります。小中の教師が混在することで、子どもが感じるギャップを少しでも減らすようにしています」
  通常、校種の違う教師が教える場合には、自治体から兼務発令が必要となる。日野学園では、このような指導体制を敷いているため、いつでも校種を超えて指導できるように、教師全員が東京都教育委員会から兼務発令を受けている。
  5~7学年を小学校と中学校の教師による混合学年団にしたことは、子どもにとってメリットが大きいだけではなく、教師集団――特に中学校教師の指導技術の向上に結び付いているという。
  「5、6年生の授業を受け持つことで、この年代の子どもの理解力や学力の状況をきちんと把握できます。また、全教科を教える小学校には、子どもの興味・関心を引くための優れた指導技術を持つ教師が多く、中学校の教師にとってはそうした技術を学び取る絶好の機会にもなっています。こうした経験は、8、9年生を教えるときにも生かせるはずです」と菅谷校長は強調する。


   PAGE 12/29 前ページ 次ページ