特集 カリキュラムから考える小中連携

大阪府  河内長野市立西中学校

大阪府 河内長野市立西中学校

河内長野市南西部に位置。小中連携による英語教育に力を入れていることもあり、2007年3月の卒業生の約4分の1が、高校の国際文化学科など英語関係の学科に進学した。英語以外でも、人権教育などで小中連携を行っている。

校長●大地久夫先生

生徒数●219名

学級数●6学級

所在地●〒586-0087 大阪府河内長野市下里町257-3

TEL●0721-52-2702

FAX●0721-52-2797

URL●http://academic1.
plala.or.jp/kwjhs/

公開研究等の予定●2007年11月9日(金)に研究発表会を予定


大地久夫

▲河内長野市立西中学校校長

大地久夫
Ochi Hisao
岡本圭司

▲河内長野市立西中学校

岡本圭司
Okamoto Keiji
研究主任、1学年主任、英語担当。
*本文中のプロフィールはすべて取材時(07年3月)のものです
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【事例2】

教師の相互授業参加、「英語表現」を
軸に英語カリキュラムの接続を図る

大阪府 河内長野市立西中学校

西中学校では、校区内の2つの小学校と英語での小中連携を行っている。子どもが小学校で培ってきた英語コミュニケーション活動への意欲を持ったまま、文法などの学習が始まる中学校英語にスムーズに移行できることを狙っている。

中学校に入ってから英語嫌いにはしたくない

  西中学校の校区には、天野小学校と高向(たこう)小学校という2つの小学校がある。
  天野小学校は、英語について10年以上の研究実績を持つ小学校だ。西中学校と天野小学校は、2003年度から文部科学省の研究開発学校の指定を受けて、「小・中学校9年間を見通した英語教育の在り方」について共同で研究を進めてきた。
  一方、高向小学校も06年度から研究開発学校の指定を受け、西中学校と天野小学校が進める英語教育の研究開発に加わることになった。現在、天野小学校と高向小学校では、1~2年生で年間35時間、3~6年生では年間70時間を、「教科」として英語の授業に充てている。
  研究主任で英語担当の岡本圭司先生は、英語での小中連携の必要性を次のように話す。
  「小学校では、子どもが英語に親しめるように、ゲームやクイズなどの活動を数多く取り入れています。そのためか、ほとんどの子どもが『英語が好き』と答えます。せっかく芽生えた意欲は、中学校に入ってからも伸ばしたいと思いますが、中学校の学習では、文法や語句などの習得事項が増えるため、英語嫌いになってしまう生徒も出てきます。また、校区の2つの小学校の間で、学習内容を調整することも必要です。だからこそ、3校の英語教育の連携が欠かせないのです」

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