最初に着手したのは、学年集会の充実だった。八幡中学校の校舎の各階には、学年ごとに集まれるスペースがある。従来から不定期に学年別の生徒集会が開かれていたが、その内容は主に教師から生徒への「説教」だった。
これを04年度から、学級指導担当者の発案により、毎週月曜の朝に定期的に行うようにし、名称も「学年朝の会」に改めたのだ。司会は、各学年の生徒会執行部員と、各学級の学級委員が担当。会の内容は、生徒から生徒への「呼びかけ」を中心とした(写真1)。「最近、掃除が不十分だという声が上がっている」「みんなで授業態度をもっと良くしよう」など、生徒自身の手によって学年の雰囲気を改善させようというわけだ。竹端先生は、生徒の様子を次のように話す。
「話す内容が同じでも、教師ではなく、生徒が言う方が耳を傾けます。普段、落ち着きのない生徒も同じで、生徒同士で決めたことには従おうとする。そこに、活路を見いだしました。生徒会執行部員や学級委員には、クラスで人望のある生徒や、だれとでも話ができる生徒になってもらうなど、工夫もしています」
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