特集 生徒が変わる「キャリア教育」

佐賀県  佐賀市立城北中学校

佐賀県 佐賀市立城北中学校

学校はJR佐賀駅より北に3㎞ほどの場所に位置する。2006年度より「学習力の向上と運用する力の育成」について教育研究を実施。校区内の小学校との連携を含めて確かな学力の育成を進めている。

校長●石丸和人先生

児童数●609名

学級数●17学級(うち特別支援学級1)

所在地●〒849-0921 佐賀県佐賀市高木瀬西3-1-50

TEL●0952-30-9258

FAX●0952-30-2360

URL●http://www3.saga-ed.jp/
school/edq10156/newpage1.htm


石丸和人

▲佐賀市立城北中学校校長

石丸和人
Ishimaru Kazuto
副島久美子

▲佐賀市立城北中学校

副島久美子
Soejima Kumiko
2学年主任。数学担当
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【事例5】

NPO法人の支援を受けて地元産業界と協力

佐賀県 佐賀市立城北中学校

城北中学校では、地元のNPO法人の支援を得ながら、職場体験を中心としたキャリア教育を行っている。一般企業との折衝やカリキュラム作成などの面で、学外の力をどのように活用しているのか、その取り組みを追った。

外部の人材と環境を利用した70時間を超えるカリキュラム

 5月中旬のある日の午後、城北中学校では2年生を対象にした職業講演会が開催された。これは、同校が「総合的な学習の時間」で実施するキャリア教育の一環で、この日の内容は、医師、ツアーコンダクター、企業の営業担当者、看護師の4名に、仕事のやりがいや苦労を聞くというものだった。
 同校のキャリア教育は、05年度よりNPO法人「鳳雛(ほうすう)塾」の支援を受けながら行われている。鳳雛塾は、社会人や学生に対して起業、経営に関する教育を行うことを主な目的として設置された団体で、佐賀銀行や佐賀大など地域の産学が協力して運営を行っている。城北中学校のキャリア教育には、全国29か所で展開された経済産業省の委託事業「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト(注1)」の一つとして参加。事業終了後も、教育委員会の支援を受け、民間コーディネーターとして地域の特色やアイデアを生かしたキャリア教育を実施している。
写真1
「総合的な学習の時間」の2コマを使って行われた職業講演会。このあと半年に渡って、マナー学習や職場 見学、職場体験など多くの社会人との触れ合いがある
 今回の4名の職業人を招いた講演会は、2年生のキャリア教育の導入部分に当たるものだ。このあと、夏休みに実施予定の職場体験、11月に事後学習として実施する発表会まで、およそ半年間に渡って、約70時間のカリキュラムが用意されている。職場体験に向けてのマナー学習で航空会社の元社員を招いたり、地元企業を訪問したりするなど、外部の人材や周囲の環境を積極的に活用し、学校外とのつながりを強化する。石丸和人校長は「生活体験が不足している最近の子どもには、学校外の多くの人との触れ合いを含めた数多くの体験を積ませたい」とその意図を語る。
 例えば、マナー学習では、職場体験で失礼がないように正しい挨拶の仕方などを厳しく指導される。学校外の社会人の、しかもその道のプロとして活躍してきた講師による指導だけに、生徒たちは真摯に耳を傾けるという。
注1:「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の詳細は下記ウェブサイトを参照
http://www.career-edu.jp

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