ベネッセの研究開発 中学校教師の勤務状況
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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運動部顧問と若手教師に負担が集中

 しかし、すべての教師に均等に負荷がかかっているかと言えば、そうとは限らないようだ。ここでは、部活動顧問業務の有無と、教師の年齢層に注目したい。
 まず、担当顧問があるかないかに分けて、7月通常期の勤務時間を見ると(図2)、勤務日の残業時間と自宅への持ち帰り時間量の合計は運動部顧問3時間05分、文化部顧問2時間35分、顧問をしていない教師が2時間16分となっている。休日はこの差が更に広がり、運動部顧問と顧問をしていない教師との差は2倍を超える。
 同様に、教師の年齢別に着目すると、若手教員ほど勤務時間が長い傾向がある。例えば、7月通常期の勤務日の残業時間と持ち帰り時間の合計を見ると(図3)、30歳以下は3時間40分、31歳~40歳は3時間10分、41~50歳は2時間48分、51歳以上は2時間13分となっている(図3)。休日ではこの差は更に広がり、30歳以下と51歳以上では2時間以上の開きとなった。
 また、注目したいのは、30歳以下と31~40歳の差だ。経験豊富なベテラン教師と若手の教師で差があるのは当然だが、特に教諭になりたての世代への負担が大きいことがわかる。現状以上に支援が必要なのではないだろうか。

図2

図3

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