以上のように、中学校教師の多忙な勤務実態が明らかになったが、実際に仕事に対する意識(図4)を見ると、日々の忙しさや、授業の準備に十分な時間が取れていないことなどに対する不満の度合いが高い。
また、給料に対する不満も6割以上の教師が感じており、大半の教師は仕事に対する「やりがい」を支えに、厳しい労働環境の中で働いているようだ。
今後、指導教諭や主幹教諭などが導入される方向にあるが、新しい学校組織や制度をうまく活用して業務の効率化を図る必要がある。一方で、部活動指導などで多忙な教師については、その職務範囲や処遇など、行政的な施策も含めて検討していくことが必要だろう。
鈴木尚子(ベネッセ教育研究開発センター研究員)
|