国立教育政策研究所が2004年に実施した「公立中学校職場体験実施状況調査」によると、約9割の学校が職場体験を実施している。高校訪問や自分の将来を考えるような活動まで広げると、ほとんどの学校でキャリア教育が行われているといえるだろう。それでは、教師自身はキャリア教育をどのように評価し、どのようなことを課題と感じているのだろうか。2007年4月に実施した読者アンケートの結果を見てみよう。
図1は、キャリア教育に対する評価をさまざまな観点から尋ねた結果だ。「キャリア教育を更に充実させる必要がある」かどうかを聞いたところ、86.0%が肯定している(「あてはまる」+「まああてはまる」の合計。以下同)。また、「学力向上に効果がある」については73.1%が、「高校入試などの進路選択に有用」については84.9%が肯定しており、学習と進路選択の両面で成果を実感していることがわかる。中学校教師の多くは、キャリア教育を高く評価している。 |