「生徒一人ひとりの状況に応じた支援策を考える会議を開いて、生徒に合った指導の方向性を決め、それを検証しながら対応していくチームをつくってはどうだろう」
そんな生徒指導専任教師の提案を受けて、06年4月、校長と副校長、生徒指導専任教師、特別支援教育コーディネーター(※1)、各学年主任、スクールカウンセラーで構成する「特別支援チーム」が発足した。狙いは二つある。一つは、不登校の生徒や不適応と思われる生徒など、課題を抱えた生徒をよりきめ細かく支援すること。もう一つは、学級担任のバックアップだ。
「担任1人にすべてを背負わせるのではなく、学校全体で情報を共有し、問題に向き合っていくという、担任が安心して指導できる体制を目指しました」(間邉校長)
5月中旬、まず実態の把握から始めた。担任は特別な生徒指導やケアが必要な生徒がどの程度いるのかを調べ、課題を抱えている生徒について「支援シート」(図1)を作成した。1年生については、校区内四つの小学校に毎年ヒアリング調査を実施しているため、生徒が入学前に通っていた小学校からの結果を記入した。 |