特集1:生徒指導:つながり、深める「部活」指導

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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上達を求める生徒のニーズに学校は応えられるのか?

西島 部活動が大切だと思っていても、なかなか自分のスキルを生かせない教師もいます。特に経験のないスポーツの顧問をするのは、大変でしょう。

 

長島 そのスポーツにのめり込む教師もいれば、挫折してしまう教師もいます。職員室では「部を強くすることも大切だけれども、生き方を教えられる場が部活動ではないか」とよく話しています。

 

西島 技術を教えられなくても、生徒に伝えられることがあるわけですね。

 

長島 新しい部を創設したり、存続が危うかったりした場合に、「先生にお願いしたら、顧問になってもらえた、一肌脱いでもらえた」という信頼を生徒から得られることは大きいですね。自分では技術指導ができなくても、外部の指導員を頼むという方法もありますから。ただ、外部指導員の場合、技術の上達だけを重視してしまう可能性もあります。外部指導員と顧問の先生、あるいは外部指導員と生徒の関係がうまくいかないケースもあります。

 

西島 外部指導員を活用すること自体は大切だと思いますが、それによって顧問が楽になるという安易な発想だけで依頼すると、生徒にとっても教師にとっても望ましい結果は得られないでしょう。しかし、部活動をする以上、生徒はやはりうまくなりたいと思っているはずです。

 

長島 生徒の部活動への要求が10年前より高くなっていると感じています。昔ながらの部活動では納得しない生徒も多く、部活動にも外部クラブと同様に上達できるような指導を求めています。外部クラブに行かなくても身近な学校で技術が上達できる仕組みがあれば、それが一番です。しかし、現実には学校だけで応えるのは難しく、大きな課題だと思います。


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