特別企画 強まる保護者の関与

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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学校への満足度は低下傾向
開かれた学校づくりは評価

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 保護者の教育への関心が強まる中、保護者は学校の取り組みをどのように見ているのか。図6は学校への満足度を尋ねた結果である。すべての項目で「満足している」が半数以上で、保護者は学校の取り組みを概ね評価しているといえる。ただ、経年変化を見ると、満足度の下がった項目が多い。保護者の学校への期待の高まりが、学校への評価をやや下げたのかもしれない。そうした中、「学校の教育方針や教育活動の様子を伝えること」「保護者が気軽に質問したり相談したりできること」の満足度は、ほかの項目と比較して大きく変化していない。学校としても保護者とのコミュニケーションに力を入れ、保護者はそれを評価している様子がうかがえる。

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 ところが、図7を見ると、特に参考にしている教育の情報源として、「学校の先生」は5位である。保護者は、しつけや教育の情報源として、学校の先生の情報にあまり重きを置いていないようだ。
 満足度を高める鍵となるのは「開かれた学校づくり」を更に進めていくことだろう。保護者が子どもへの関与を強めていることはP.2で述べた通りだ。保護者は学校での子どもの様子を知りたがっており、それらを積極的に公開することが保護者の安心と学校への理解につながる。満足度を高めるだけではなく、学校に対する信頼感が醸成され、トラブルの防止やひいては学校への支援も期待できる。


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