特集1 生徒指導:行事で育てる高め合う生徒
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 1/28  次ページ

特集1 生徒指導

行事で育てる高め合う生徒

教育活動において重要な役割を果たす学校行事。
生徒の気質や友だちとの付き合い方の変化を受けて、改めてその役割が期待されている。
また、学校によっては授業時数確保のために行事を精選するなど、
行事の在り方にも変化が見られる。
学校行事を更に効果的に生かすために、どのような工夫や取り組みができるのだろうか。
今号では、学校行事を通した生徒指導について、
中学校現場の先生方の座談会と学校事例から考えていきたい。

学校行事に関する教師の意識――読者アンケートの結果より
図1

人間関係を築く力が行事で育つ

 小誌が2008年6~7月に実施した読者アンケートによると、生徒が学校行事を通じて身に付けられる力のトップ3は、1位が「人間関係を築く力」、2位が「物事を計画的に行う力」、3位が「物事をやり遂げる粘り強さ」だった(図1)。いずれも8割前後の教師が「身に付く」と回答している。「1人の力だけでは達成できない目標に向かって頑張る」という、多くの学校行事に共通する特徴が、それらの能力を育てていると考えているようだ。

図2

【アンケート概要】◎実施主体:『VIEW21』編集部 ◎対象:全国の『VIEW21』中学版読者モニター ◎実施時期:2008年6~7月 ◎方法:『VIEW21』中学版2008年夏号に同送する形でアンケート用紙を配布、FAXにて回収 ◎有効回答数:129

約3割が行事の充実を検討

 図2は、勤務校での今後の学校行事に対する考えを尋ねた結果だ。「もっと充実させる」は約3分の1、「もっと減らす」は1割強、残りの約半数が「現状維持」と回答している。授業時数確保のためにさまざまな工夫が考えられている中、今回の結果からは、学校行事を削減する傾向は見受けられなかった。
 次ページからは、行事の意義や指導の考え方などについて、現場の先生方による座談会を通して更に考えていきたい。


   PAGE 1/28  次ページ