特集1 :生徒指導:行事で育てる高め合う生徒
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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行事を運営するノウハウの共有を

伊藤 行事を進める校内体制はいかがですか。
神田 本校では、行事ごとにプロジェクトチームを立ち上げています。学校行事は校務分掌を超えた協力が必要だからです。行事後には生徒、保護者、教職員それぞれにアンケートを取り、結果は次年度の行事の参考にしています
北村 本校では、体育祭では体育科主任と生徒会担当主任を中心に実行委員会を立ち上げ、合唱祭は音楽科主任が中心となって運営しています。担任だけでなく、学年の教師全員で生徒を見るよう意識しています。
神田 学校行事についても指導法を学べる場があってもよいと思います。例えば、合唱コンクールは、音楽の専門知識を持つ先生とそうでない先生、新任とベテランとでは、やはり結果が違います。私は新任時にどのように指導すればよいのか悩みました。
北村 本校では、学級を超えて、学年団として生徒全員を見ています。例えば、給食時には、副担任も含めて学年団5人が毎日交替で3学級を訪れて食べています。行事や学級づくりについても、相談し合っています。
神田 話し合える先生が身近にいてくれるのはいいですね。
伊藤 指導の悩みは特に若い先生にあると思いますが、先生方への助言はありますか。
桂林 新任の先生は「まわりに聞くのは恥ずかしい」と思って、一人で悩む傾向にあるようです。本校では、部活動がない日の放課後に校内研修会を開いたところ、ベテラン・新人を問わず、教師同士が気軽に話し合えるような雰囲気になってきました。指導力向上を目的に始めたのですが、職場の雰囲気づくりにも大きな成果がありました。
北村 教科指導と同じように、学級づくりや学校行事に対する考え方や方法は、先生によってさまざまです。いくらすばらしい指導で真似したいと思っても、自分の個性に合わずできないことも多々あります。できるだけ多くの先生の指導を見て、自分に取り入れられるものを見つけるということでしょうか。
伊藤 学校行事の指導や学級づくりにおいても、教科指導と同じく、たくさんのモデルを見ることが大切だということですね。
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