いとう・あやこ◎博士(教育学)。専門は学校臨床心理学、コミュニティ心理学。東京大大学院教育学研究科を単位取得満期退学。北海道大学教育学部助手等を経て、現職。著書に、『学校臨床心理学~学校という場を生かした支援~』(編著、北樹出版)、『臨床心理学全書 第5巻 臨床心理学研究法』(共著、誠信書房)など
お茶の水女子大大学院人間文化創成科学研究科 発達臨床心理学コース 准教授(臨床心理士)
伊藤亜矢子
座談会では、先生方から行事に関する生徒のエピソードを数多くうかがいました。そこで改めて感じたのは、学校行事が生徒の成長に与える影響の大きさです。 授業とは違う場で、みんなの前で自分の意見を伝えたり、ほかの人の考えを知ったりしながら、一つのことに取り組む、一つのものをつくり上げるという体験は、教科学習だけではなかなかできません。行事ではクラスメイト全員が参加しかかわり合うという点も、学級づくりのよいきっかけになります。 このように、生徒によい影響を与える行事をつくるためのポイントは、次の3つにまとめられるのではないでしょうか。