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学級とブロックの両立を目指して
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ブロック活動には、新入生がいわゆる「中1ギャップ」を感じず、中学校にスムーズに馴染める効果もある。4月上旬に行う「ブロックオリエンテーション」では、3年生が「学校生活でわからないことがあったら、何でも聞いてね」と新入生に声をかける。新入生は上級生にもの怖じする間もなくブロック活動に溶け込んでいく、というわけだ。1年生と3年生が一緒に遊ぶ光景は、同校ではよく見られる。同学年や部活動の仲間以外に異学年の友だち、知り合いがいるため、学校全体がなごやかな雰囲気だ。
教師にとっては、ブロックを担当することによって、他学年の情報が入りやすくなる効果がある。「ブロック活動でいつもと様子が違う生徒がいた場合、その生徒の担任に声をかけることがあります。生徒が担任に話しにくいことがあっても、ブロック担当の他学年の先生になら話せることもあるでしょう」と三栖先生は話す。学年を超えて、学校全体で生徒を見守っていこうという意識が同校には根付いているのだ。
ブロック活動は開始から10年以上が経ち、同校の伝統ともいえる教育活動となった。ただ、生徒が増えて、教師の目が行き届くこぢんまりとした集団を結成しづらくなり、ブロック活動がしにくくなった面があるという。
「ブロック活動が定着した今、同年齢の交流の場である学級運営にも力を入れたいと考えています。ブロック活動との両輪で、学校の更なる活性化を目指します」(市川校長)
リーダーの育成も課題だ。といっても、ブロック長などの表立ったリーダーだけではない。三栖先生は、「表に出ていない生徒の可能性を見付け、磨きをかけるのが私たち教師の仕事です。担任として、ブロック担当として、生徒一人ひとりの活躍の機会を広げ、それぞれがリーダーになれる、輝けるような場面をつくることを目指します」と、今後の意気込みを語った。 |
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