記念特集 中学校教育のこれまでとこれから
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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TOPIC  :教師の意識と行動
勤務時間が増加し、業務の負担感が増す

平日の労働時間は2時間も増加

図8
注1:1980年調査は『モノグラフ・中学生の世界』Vol.7(中学教師の生活と意見)、1991年調査は『モノグラフ・中学生の世界』Vol.40(教師たちの生活と意見)、1997年調査は『第1回学習指導基本調査』、2007年調査は『第4回学習指導基本調査』。調査はいずれも郵送法で行われたが、対象地域は異なる。
注2:1980年調査は、記入してもらった時刻・時間から平均値を算出した。それ以外の調査は、選択肢の時刻・時間を数値に換算し、平均値を算出した推計値である。たとえば、選択肢の「しない」は「0分」、「1時間」は「60分」などのように置き換えて算出した。

 中学校教師の意識と行動に焦点を当てる。最初に、教師の生活時間の変化を見ていこう。図8は、いくつかの調査から生活時間の平均値を抜粋したものである。ここからは、教師の勤務が過酷になっていく様子が見て取れる。およそ30年の間に、次のような変化があった。
 第一に、退勤時刻が遅くなった。出勤時刻は大きく変わっていないため、学校にいる時間が長くなっている。1980年調査では在校時間は10時間程度であったが、2007年調査では12時間弱である。
 第二に、睡眠時間が減少した。1980年調査と2007年調査を比べると1時間以上も短くなり、2007年調査の平均値は6時間を下回っている。
 第三に、テレビ視聴時間や読書時間も減少した。全体に、生活にゆとりがなくなっている印象を受ける。
 第四に、教材研究や採点などを含めた持ち帰り業務を行う時間は、1990年代に減少傾向を示していたが、2007年調査では再び増加した。ここ数年、家で業務をする時間も増えている可能性がある。
 こうした傾向をまとめると、以前に比べて中学校教師の業務量は増えていることが容易に推測できる。


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