記念特集 中学校教育のこれまでとこれから
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■学校概要

昭和43年、市内の3中学校の合併により開校。住民の大半は漁業従事者で、ホタテ貝・タコ・カニなどの海産物に恵まれ、近年は安定した経営が営まれている。開校と同じ年に、「稚内市産業教育実践研究学校」に指定。「ふるさとに学ぶ産業教育」を柱の1つとして学校、家庭、地域、行政が一体となった教育を展開。


■生徒数◎34人(1年9人、2年10人、3年15人)
■教職員数◎15人
■住所◎〒098-6754
北海道稚内市大字宗谷村字清浜
■Tel◎0162-77-2019
■Fax◎ 0162-77-2159
■URL◎http://www.
soyachu.wakhok.ac.jp/

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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最北最南の中学校を訪ねて

北海道 稚内市立宗谷中学校

「産業教育」を中心に
地域を支える漁業を担う人材を育てる

学校創立直後から続く地域ぐるみの人材育成

 宗谷中学校の「産業教育」は、学校創立直後から既に40年の歴史を持つ。地元の漁業を受け継ぐ人材としての基礎を養うことをねらいとし、現在は「総合的な学習の時間」の中で実施されている。主な内容は、1年生が漁労体験、2年生がタコの薫製づくり、3年生が修学旅行を利用した、薫製の販売体験など。保護者の仕事の喜びや苦労を知ることで地域を愛する心を育み、海産物がどのような人たちの手を経て流通し、消費者のもとに届いているのかまでも対象とする、文字通り総合的な学びである。
 漁業、農業が盛んな北海道では、多くの地域が後継者不足に悩んでいる。だが、ホタテ貝の養殖などが成功し、安定した産業として定着したこの地域では状況は異なる。宗谷中の男子生徒のほとんどは将来、家業を継ぐことを希望し、女子生徒も「漁師と結婚して仕事を手伝いたい」と自分の将来を両親の姿に重ねる。

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授業中の生徒たちはとにかく元気。教師の問いかけに対して、答える声があちこちから上がる。人数が最も少ない1年生(9人)の教室も雰囲気はとても明るい
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国道を隔てた敷地にある水産教育実習棟。薫製実習用の魚の提供など、漁協の協力を得て漁労・水産物加工を体験。ここでつくられた薫製は、「100%宗谷」のブランドで3年生が修学旅行で販売する。販売体験後の感想では「自分が宗谷の一員であることを実感できた」などの言葉が聞かれ、生徒にとって地域と自分自身を見つめる機会になっている

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