「データで考える子どもの世界」
記念特集 中学校教育のこれまでとこれから
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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「中学校教師として大切にしていること」「教師をしていてよかったと感じること」を先生方にうかがいました。その声の一部を紹介します。

中学校教師が語る

私が一番大切にしていること

「生徒をあたたかく見守る」ということを大切にしています。生徒は、ときには教師に反抗したり、こちらの信頼を裏切ったりするような事もありますが、そんなときでも「私はいつもきみを見守っているよ。信頼しているよ」という姿勢を持ち続けることが重要だと思います。(和歌山県/那智中学校/和田充旦)

生徒を引き付けるような授業の仕方や、専門知識を高める努力を大切にしています。私の専門は英語なので、ラジオ講座を聴いて英語のブラッシュアップに努めたり、授業のアイデアが書いてある文献を読んだりしています。また毎年、年度の終わりには、生徒たちに私の授業を受けた感想を書いてもらっています。(北海道/恵北中学校/W・Y)

生徒が自分の考えで行動し、それに対する責任を持てるようになることを重視しています。社会では、指示されたことしかできない人間ではなく、たとえ失敗してもそのことをしっかり受けとめ、新しいことに挑戦できる人間が求められています。「トラブルを自分たちで解決する」ことを日々生徒に指導しています。(福島県/N中学校/S・T)

大切にしているのは、「生徒の人格を認めながら、自立を促すこと」です。ともすれば教師と生徒という関係は上下関係にもなり、上からの目線で生徒を見てしまいます。生徒の考えを考慮し、教師の思いを押し付けすぎないよう、この言葉をいつも心に留めています。(奈良県/K中学校/M・Y)

常に「生徒のために」というボランティアの気持ちも持ち合わせていたいと思います。給与が減らされるなど、教育条件の改悪が進む中、視点を自らの生活に合わせるのではなく、教師という仕事は聖職だというプライドを持ち、使命感を持って職務にあたりたいと思います。(宮城県/大川中学校/千葉和彦)

中学校時代は、子どもから大人へと変化する大切なときであり、高校進学など進路選択という人生の最初の岐路でもあります。教師として、「夢の実現」の手伝いができるように、縁の下の力持ちとして、生徒を支えていきたいと思っています。そして、生徒が最高の思い出を味わえるように取り組んでいます。(鹿児島県/K中学校/S・A)

「情熱」。これがなくなったら退職します。(北海道/H中学校/N・M)

私が大切にしているのは、子どもの個性や能力を開花させ、その個性や能力を伸ばすことです。そのために、生徒たちに「自分の力を信じて努力する」ことの大切さを、日々伝えています。「人はだれもが輝きを秘めた原石」であり、自分の可能性を信じ、努力することが、未来をひらくことになるからです。(北海道/O中学校/I・K)

高校進学後も「学び続ける意志」を持ち続けられる生徒の育成を心がけています。そのための「学力」「体力」「気力」を、いかに中学校で付けさせるかが大切だと考えます。日本は、リーダー層を支える人材が豊かにならなければ、国際社会にますます差をつけられると危機感を持っているからです。(福島県/N中学校/W・Y)

まず、自分から動くことを大切にしています。教師になると、いつの間にか、「上から目線」で、生徒に接してしまい、態度が横柄になってしまうことがあります。対生徒、保護者、同僚に対してもそうなってしまいがちです。横柄な自分に気づいたときは、とても嫌な気分になるので、そうならないよう気を付けています。(新潟県/K中学校/S・H)

私の目指す教育は「生徒の自立」です。そこで「指導」と「援助」のバランスをどのようにとるべきかを常に考えながら、生徒の成長を見るようにしています。まだ、不安定な、半分大人の生徒たち。いかに生徒たちに現状の課題を認識させ、それを乗り越えようとする意欲を高めるかが、課題だと感じています。(栃木県/O中学校/S・Y)

自分から積極的に生徒にかかわり、意識して声をかけています。また、生徒の良いところを見つけ、それを生徒に伝え、自分の良さを意識化させることが重要だと思います。あとは、基本の徹底。掃除や話を聞く態度、服装などはなぜそうしなければならないのかも伝え、しっかり理解させ実践させることが重要だと考えています。(京都府/R中学校/S・J)

まずは、自分の授業を大切にすることが一番だと思っています。授業こそが、生徒とのかかわりにおいて基本になると考えているからです。次に大切にしているのは、担任としての生徒指導。生徒にとって嫌なことであっても、注意する人間も必要だと思い、指導しています。(北海道/K中学校/K・M)

中学校の教師ということだけではなく、常に生徒と共に歩み、互いに成長していくことを大切にしたいと思います。生徒の夢の実現に向けて、どのように生徒たちと取り組むか、そのための支援を行うかが教師の役目だと考えています。いろいろなことがありますが、これを忘れてはだめだと考えています。(福島県/I中学校/S・T)

「公平」。生徒の側から見て、最も教師に求められる資質であるから。(岡山県/T中学校/I・S)

生徒から信頼されることが重要です。教師が生徒に対して中途半端で、いい加減な気持ちで接すれば、生徒も教師に対して同じような気持ちを持つと思います。また、教科指導においては、専門知識はもちろん、教育のプロとしてうまく伝わるように指導することを心がけています。それは、生徒指導、部活動等でも同様です。(香川県/O中学校/F・M)


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