一方、文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によると、2007年度、中学校においていじめの件数は減少が見られたものの(図2)、校内暴力の発生件数は、3万3525件と過去最多となった(図3)。学校数で見ても、暴力行為が発生した中学校数は4051校に達し、中学校の約37%が、何らかの暴力行為に悩んでいるということになる。
生徒の自己肯定感を高め、問題行動を減らすために、生徒指導上、どのような工夫が考えられるのか。次ページからの学校事例では、生徒に活躍の場を与え、自己肯定感を高める「開発的生徒指導」を進め、学校の「荒れ」を大きく減らした佐賀市立金泉中学校の取り組みを紹介する。
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