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2年生の家庭学習指導 |
年度初めの生徒の様子 |
●和やかで落ち着いた雰囲気で授業が行われている半面、積極的な発言は少ない。
●自主的な家庭学習を行う生徒はわずか。家庭学習の必要性は感じているものの、自分に負けてしまい、なかなか行動に移せない。 |
指導方針 |
●進路を意識した学習に不可欠な、自主的な学習態度を育む。
●「与えられた課題をこなす」から、「自主的に学ぶ」家庭学習へと変える。学習の「枠」だけを教師が決めて、内容は生徒に委ねる。
●家庭学習習慣がまだ定着していない生徒がいるため、宿題や課題を最後までやり遂げさせる指導を継続する。 |
中心となる指導 |
家庭学習ノート
●生徒各自で計画を立て、1日1ページ、1週間で7ページ学習する。
●ノートの提出は毎週月曜日。部活動や習い事など、生徒の1週間の予定はまちまちであるため、自分の生活スケジュールを考え、出来ない日の分を別の日にするなど各自で計画を立てる。
●学年当初に学習内容の例を示し、後は生徒に任せる。
生徒に示した例
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英単語や漢字を練習する |
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教科書の英文を日本語に訳す |
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数学の復習として練習問題を解く |
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社会や理科などの問題を自分で作る |
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授業の内容をノートにまとめる |
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定期テスト前には十分に取り組めない実技教科の復習やテスト勉強の準備をしておく |
指導のポイント
●毎日少しずつでも、家庭で自主的に学習する習慣を定着させることを主眼とする。「自主的に1日に数ページ書く生徒もいれば、短時間でただ文字を埋めるだけの生徒もいます。学習意欲を高めるには、一律の指導ではなく、生徒の状況に応じたアドバイスが必要です。例えば、机に向かうだけでも意味のある生徒に対しては、内容よりも継続させることを重視して指導する、といったことです」(田畑校長) |
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その他の指導 |
●テスト計画・実行表…定期テストの2週間前に作成。計画的にテスト勉強をさせるために、担任が毎日点検。
●生活記録…市販の日記形式の「生活記録」を毎日記入させ、翌日提出。内容は翌日の時間割、持ち物、宿題や家庭学習の内容と取り組んだ時間、1日の感想など。担任は毎日点検し、アドバイスを書いて返却。「(宿題は)やっていません」など乱暴な内容の場合などは書き直しを指示するなどし、生活習慣の確立を支援。
●学習コンテスト(全校で実施)…内容、ねらい共に1年生と同じ。
●夏季学習…夏季休業中の宿題を提出していない生徒には、放課後に残ってもらい取り組ませる。最長で11月頃までかかった生徒もいた。 |
成果 |
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課題 |
●学力への意識が高まり、家庭で復習をする生徒が増えてきたが、全体的に満足できる割合とはいえない。引き続き、粘り強く指導する。
●テストの結果など、実際の効果に手応えが少なく、自信を失っている生徒がいる。自己効力感を高める指導が必要。 |
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*1年生の家庭学習指導・2年生の家庭学習指導は、いずれも取材および同校の研究紀要「学習意欲の向上と家庭学習の定着」を基に編集部がまとめた |
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