教師同士の学び合いを無理なく進めるために、まずは普段の授業を公開する「公開授業」を始めた。06年度から、すべての教師が年1回以上、自分の授業を公開し、年2回以上は空き時間に他の教師の公開授業を参観する。公開の日時は1週間ほど前までに現職教育主任に申告し、職員室のホワイトボードで全員に伝える。指導案は作成しなくて良いことにし、事後研修も省略した。代わりに、授業者は事前に授業の工夫点を書いた用紙(図1)を現職教育主任に提出。用紙には参観者が意見や感想を書く欄を設け、授業者にフィードバックできるようになっている。授業後、授業者や参観者が短時間で話し合うこともあるが、これも任意だ。
「理想を言えば、指導案を作り、事後研修を行う方が効果は大きいでしょう。しかし、負担が大きいために回数が減るよりも、効果が多少低下しても教師全員が授業を公開する方が良いと判断しました。あくまでも、一人ひとりの授業力を高めるのが目的だからです」(大西校長)
研究授業ではなく、「公開授業をしよう」と呼び掛けることで、教師が感じる心理的なハードルも下げることが出来たという。
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