仙台市立寺岡中学校は、2005年度に、市内で最も早く、2年生における5日間の職場体験を中心としたキャリア教育の取り組みを始めた。初年度は受け入れ先の確保に難航したが、試行錯誤を繰り返しながらノウハウを蓄積。5年目を迎えた09年度までに、3年間一貫・教科間連携を特色とするプログラムをつくり上げた。職場体験を「一過性のイベント」に終わらせずに実りあるキャリア教育を実践し、生徒の進路に対する目的意識と共に学習意欲が高まるという成果を上げている。
同校のキャリア教育の目的は、「職業について知る」にとどまらず、「働くとはどういうことか、そしてその意義・目的は何かを考える」ことにある。取り組みの柱は、1年生の「職場訪問」、2年生の「農業体験」「職場体験」、3年生の「達人訪問」と3年間のまとめとなる「キャリア教育発表会」である(図1)。 |