職場体験での学びを定着させるために、09年度には2年生の職場体験後に各自が派遣先の事業所をアピールするポスターを作成した。キャッチコピーを考え、イラストを描いたり、許可を得て事業所のウェブサイトから写真を取り込んだりと工夫を凝らした。こうしたポスターは、生徒が派遣先の業務内容を実感を伴って理解していないと作れない。更に、キャッチコピーは国語、イラストは美術、写真などは技術・家庭で学んだことを生かせる。授業が実生活に生かせることを実感出来る場となった。
道徳との連携にも熱心に取り組む。09年度は、職場体験発表会の直後に「何のために学習するのか」をテーマに、次のような流れで授業を行った。
(1)授業の初めに、学習の意味についてそれぞれの考えを発表し合う。自分の能力を高めるため、社会に貢献するため、自分を鍛えるため、希望の職業に就くため、生活のため、人としての魅力を高めるためなど、さまざまな意見が出された。
(2)将来、お笑い芸人になりたいという「太郎」が、親に「勉強する意味」を聞く場面を想定し、太郎の親になったつもりでその疑問に答える「手紙」を書かせた。生徒は、先の発表も参考にしながら、改めてじっくり考え、丁寧に手紙を書いた(図3)。
(3)最後に、保護者から生徒に向けて「なぜ学習をするのか」について事前に書いてもらっていた手紙を手渡した。
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