VIEW21 2001.02  指導変革の軌跡 愛媛県立今治西高校

 「大内先生のクラスは、お互いに良い影響を与え合いながら受験勉強をしているそうですね」
 「家庭訪問で生徒のお母さんから聞いたんですが、家での勉強の休憩時間にクラスメートと電話で、頑張って勉強しているかとか、どのくらい勉強が進んだかをお互いに報告して、励まし合って勉強しているそうです」
 「それはすごい。その頑張っている様子を、3年生から直接2年生に話してもらえないでしょうか。きっと2年生への良い刺激になると思うんです」
 3年前、2学年の学年主任だった河野哲弘先生と、3学年のクラス担任だった大内洋一郎先生の間で交わされたこの会話がきっかけとなって、今治西高校で「進路座談会」が行われることになったという。
 「進路座談会」とは、数人の3年生が2年生を前に、受験や進路、部活動などについて話をするというものだ。
 同校では、3学年のみ文系と理系それぞれ1クラスずつ、習熟度の高い生徒を集めたクラスを編成している。3年前、大内先生はその理系クラスの担任として、日頃からクラスみんなで頑張ろうと呼びかけていたという。そして、そのクラスの「頑張る雰囲気」が学年全体にも良い影響を与えていた。
 「3年前担任したクラスは、励まし合いながらクラスみんなで受験勉強に取り組んでいました。休み時間も前の授業で解いた問題について話し合ったりと、みんなで頑張る雰囲気がありました。そんなクラスの雰囲気を下の学年にも伝えていきたいと思ったんです」(大内先生)
 そんな思いから「進路座談会」は始まった。

写真 進路座談会
今年度の「進路座談会」は、文系は第2体育館、理系は蛍雪記念館に分かれて実施。6名の3年生が2年生に、自分の勉強と部活の両立法や苦手科目の克服法などについて話した。



<前ページへ  次ページへ>

このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。