VIEW21 2001.04  特集 総合学習を軸に考える学校づくり

実態調査で生徒の要望の多かった4分野を科目に採用

 「探究科」は、「環境学」「海外事情」「福祉と共生」「やまと学」の4科目に分かれている。前述の実態調査で、「今は授業で勉強していないが、学習してみたいと思う内容はどんなものか」という質問に対して、比較的多かった答えを科目に発展させた。
 「探究科」の1年間の授業の流れを簡単に説明すると、4月から10月までは教師側から様々な問題提起を行う。講義形式をはじめ、体験学習、外部講師を招いての講演、ディベート学習など、その授業形態は多岐に渡る。11月以降は生徒たちがクラス内でグループを編成し、研究テーマに沿って調査・研究を行っていく。そして、最終的には「研究レポート」を作成し、班ごとにクラス内で発表する。さらに各クラスで選ばれた1グループが、地元の小ホールで発表を行う。
 11月までの授業は、生徒自らがグループ活動で取り上げる「研究テーマ」を設定できるように、様々な視点を与えるための場と言える。メインとなるのは11月以降のグループ活動であり、その活動ができるだけ円滑に進められるように、いくつか工夫がなされている。そのうちの一つが「探究科」の選択によるクラス編成だ。グループのメンバーがバラバラのクラスに在籍していると活動しにくいため、1年次は「探究科」の科目選択でクラス編成がなされている。また、調査活動やフィールドワークを行うには、ある程度長い時間が必要になるため、「探究科」は2時間連続で実施される。

図3 高田高校実体調査

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