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(5)習熟度別指導
半数以上の中学校で実施、数学での開設が多い
習熟度別指導は5割以上の中学校で実施されている。教科・学年別に見ると、全学年で「数学」が最も多く、必修教科では約2割5分の実施率となっている。
次に「英語」が続いており、生徒の理解に差がつきやすいこの2教科での実施がメインとなっているようだ。また、選択教科での実施は、学年が上がるにつれ、増加傾向にある(
図6
)。
※なお、02年度文部科学省調査によると、「習熟度別 指導」の実施率は、中学校64.7%となっており、本調査結果よりも、若干高い数値となっている。これは、「習熟度別指導」の概念規定が、本調査よりもやや緩やかなためと考えられる。
(6)発展的な学習
選択教科の時間を活用し、8割弱の教師が実施
学習指導要領の範囲を超えた、いわゆる「発展的な学習」に取り組んでいると回答した教師は8割弱に上り、多くの教師が何らかの取り組みを実施しているようだ。発展的な学習の具体的な内容については、「学習指導要領の改訂によって削減・軽減された内容」が最も多かった(
図7
)。また、発展的な学習を進めるに当たって活用している時間は、「選択授業」の時間が7割弱と最も多く、必修授業の5割強を上回った。
(7)授業の進め方
「生徒の発言や発表の時間」を多くするよう心掛けている
新学習指導要領を受けて、教科の授業を進める際に特に多くするように心掛けている時間の使い方や授業の進め方を尋ねたところ、「生徒の発言や発表の時間」「机間指導や生徒に個別に対応する時間」「練習や演習の時間」がそれぞれ4割強~6割弱と上位を占めた(
図8
)。
授業中の生徒の発言や発表の時間を増やした背景には、新学習指導要領のコミュニケーション力を培う改革方針の反映だけでなく、絶対評価の導入で、日常的な授業場面で生徒を観察・評価する必要性が高まったことも影響していると思われる。また、心掛けている授業方法を教科ごとに見てみると、教科によって大きく異なる結果となった(
図9
)。
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