ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
学校活性化に自己点検・評価を生かす
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検証1
分かりやすい学校経営計画表の作成
 まず、フォーマットに着目すると、1枚の用紙に学校運営全般に渡る様々な達成目標が整理されているのが分かる。特に、「教育目標」の達成に向けて「目指す学校像の具現化推進」→「教育活動の目標」→「分掌・学年・委員会重点推進具体策」というように、目標を実現するための方法を具体化していく構造が読み取れる点は注目に値する。
 「学校のビジョンがどのように実現されようとしているのか、その流れを示すことを第一に意識しました。また、『学校経営計画』は外部に広く公開するものですから、誰が見ても分かりやすいようにしなければなりません。グラフや図表を多く取り入れて、ビジュアルを重視した構成にしています」(内田校長)
 グラフ、図表が駆使された同計画表は、学校経営の方針を示すための資料として保護者会などでも大いに活用されている。


検証2
実効性のある目標設定と期限の提示
 各分掌の教育目標が、極めて具体的に設定されていることも注目される。特に、「ジョイントセミナー(大学の出前講義)を年3回実施する」「遅刻率を4%に抑える」といった数値目標の設定は、都教委によって導入が推進される以前から取り組んでいたという。 「生徒の学習意欲の向上や授業の質の改善など、数値化に適さない指標があるのは事実です。しかし、『学校が教育活動にどれだけの時間や労力をかけたのか』という部分についてはむしろ数値化できる部分が多いはずです。このような部分ではできるだけ実効性のある数値目標を設定し、正確な評価が可能になるよう留意しています」(内田校長)
 さらに、各目標には、それをいつまでに達成しなければならないのか、その期限についても示されている。これにより、目標達成度の評価がより明確になるのである。
 「生徒の生活指導など、通年で行わなければならない教育活動もありますが、委員会での検討事項の決定時期などについては、できるだけその締め切りを決めています。学校の教育目標の中には何年でも掲げておけるような目標もありますが、『学校経営計画』が求めるのは、タイムリーな問題解決です。少なくとも年間計画の目標設定なのですから、達成期限を数か月単位としています」(内田校長)
 
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