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さらに、同校の教師たちは、「授業公開週間」中に行われるすべての授業について「学習指導案」(
資料2
)を作成し、見学者に配布している。これは一般の見学者に、学校の授業がどのような内容で行われ、どのような教え方がされているのか知ってもらうためだ。コマ数の多い教科では10数回分もの「学習指導案」が必要になるが、進路指導主事の吉田憲一先生は、「学習指導案」作成が、教師の指導力向上にも役立つことを実感してから、多くの教師が積極的に取り組むようになったと感じている。
「当初、『学習指導案』を作成する案が出されたときは、正直乗り気でなかった教師も少なくありませんでした。しかし、『学習指導案』を作成するには、自分が行っている授業の内容を振り返らなければいけませんから、ここで必然的に授業改善に向けた意識改革の機会が生まれるのです。この取り組みを始めて3年が経ちますが、多くの教師が普段の授業でも『誰に見せても恥ずかしくない授業』を意識するようになりました。実際、2回目の『授業公開週間』以降は誰もこの取り組みに異論を唱える人はいなくなりました」
また、「授業公開週間」中に学校を訪れた人々の意見は、自由記述式のアンケートで回収される。中には、指導方法に対する厳しい意見もあるが、同校ではアンケートの結果を一覧表にし、全教師に配布している。もちろん、その結果を受けた授業改善にも余念はない。例えば、「授業中に私語が目立った」といった意見があれば、その授業を担当した教師に加え、生徒指導部の教師にもきちんとその情報を伝えるのだ。
「見学者の多くは一般の方なので、寄せられる意見の大半は、主に授業中の生徒の姿勢など生活指導面にかかわることです。どれだけ生徒をしっかり掌握しているか、まさに一人ひとりの教師の指導力が問われるわけです」(小柴先生)
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